坐骨神経は人体の中で最も長い神経のため多くの筋肉を支配しています。
今回は坐骨神経が分岐した脛骨神経・総腓骨神経に支配される筋肉の作用を紹介します。
1大腿二頭筋(長頭):大腿二頭筋は長頭と短頭からなる多頭筋です。長頭は坐骨の坐骨結節から腓骨頭(ひこつとう)に付着し、膝関節の屈曲・股関節の伸展する筋肉です。
短頭は総腓骨神経に支配される。
2下腿三頭筋(かたいさんとうきん):表層にある外側腓腹筋と内側腓腹筋、深層のヒラメ筋を合わせた総称です。
事務仕事など同じ姿勢を続けていると下腿三頭筋が硬結し腰痛などの原因となることが多い。
腓腹筋(ひふくきん):外側腓腹筋と内側腓腹筋から構成される。外側腓腹筋は大腿骨の外側上顆から、内側腓腹筋は大腿骨の内側上顆から起始し、アキレス腱を構成し踵骨隆起で停止し、足関節の底屈(屈曲)、膝関節の屈曲をする筋肉。
ヒラメ筋:腓腹筋の下層にある筋肉。腓骨頭、脛骨後面のヒラメ筋線、腓骨と脛骨の間のヒラメ筋腱弓(ひらめきんけんきゅう)から起始し、アキレス腱を構成し踵骨隆起で停止し、足関節の底屈(屈曲)する筋肉。
3足底筋(そくていきん):足関節の底屈する筋肉。
4膝窩筋(しっかきん):膝関節の屈曲・下腿の内旋する筋肉。
5後脛骨筋(こうけいこつきん):下腿骨間膜(かたいこつかんまく)、脛骨と腓骨の後面から起始し、内果後方を通り舟状骨(しゅうじょうこつ)、楔状骨(けつじょうこつ)に付着し足関節の底屈(屈曲)・内反する筋肉です。
ランナー傷害のシンスプリントに関与すると言われている。
6長趾屈筋(ちょうしくっきん):第2〜5趾DIP関節の屈曲する筋肉。
7長母趾屈筋(ちょうぼしくっきん):母趾IP関節の屈曲する筋肉。
1大腿二頭筋(短頭):大腿二頭筋は長頭と短頭からなる多頭筋です。短頭は大腿骨粗線(だいたいこつそせん)外側唇下方1/2から腓骨頭(ひこつとう)に付着し、膝関節の屈曲する筋肉です。
1腓骨筋群:長腓骨筋・短腓骨筋・第三腓骨筋(深腓骨神経支配)で構成される筋群で足関節を外反する作用がある。陸上選手などランナーには足関節捻挫の予防に重要な筋群で筋肉トレーニングが必要です。
長腓骨筋(ちょうひこつきん)
短腓骨筋(たんひこつきん)
1前脛骨筋(ぜんひこつきん):脛骨の外側面・下腿骨間膜及び下腿筋膜・筋間中隔(きんかんちゅうかく)から起始し、内側楔状骨(ないそくけつじょうこつ)・第1中足骨底(ちゅうそくこつてい)に付着し足関節を背屈(伸展)する筋肉です。
つま先を上げる動作をする筋肉で長時間の歩行などで筋疲労を起こしやすい。
2長母趾伸筋(ちょうぼししんきん):母趾IP関節の伸展する筋肉。
3長趾伸筋(ちょうししんきん):第2〜5趾の伸展する筋肉
4第三腓骨筋(だいさんひこつきん)
5短趾伸筋(たんししんきん):第2〜4趾の伸展する筋肉
6短母趾伸筋(たんぼししんきん):母趾MP関節の伸展する筋肉