坐骨神経は人体の中で最も長い神経のため多くの筋肉を支配しています。
今回は坐骨神経に支配される筋肉の作用を紹介します。
1大内転筋(だいないてんきん):坐骨結節(ざこつけっせつ)・坐骨の恥骨枝から大腿骨の内側に付着し、主に股関節を内転(股を閉じる)する筋肉です。
長内転筋(ちょうないてんきん)・短内転筋(たんないてんきん)・薄筋(はっきん)・恥骨筋(ちこつきん)と合わせ内転筋群と呼ばれます。内転筋が衰えるとO脚の原因となる。また内転筋とその対立筋の臀筋が恥骨結合の安定性に関与しています。
2大腿二頭筋(だいたいにとうきん):名前の通り長頭と短頭からなる多頭筋です。長頭は坐骨結節から短頭は大腿骨粗線(だいたいこつそせん)外側唇下方1/2から腓骨頭(ひこつとう)に付着し、膝関節の屈曲・股関節の伸展する筋肉です。
長頭は脛骨神経、短頭は総腓骨神経に支配されている二重支配ため正確には坐骨神経支配ではない。
大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋を総じてハムストリングや大腿屈筋群と呼ばれる。
3半膜様筋(はんまくようきん):坐骨結節から脛骨内側果など膝の内側に付着し、膝の屈曲・股関節の伸展する筋肉です。
筋の走行が似ている半腱様筋と同じような作用がある。
支配する神経は脛骨神経なので正確には坐骨神経支配ではない。
大腿二頭筋・半腱様筋と共にハムストリング呼ばれる。
4半腱様筋(はんけんようきん):坐骨結節から脛骨粗面内側に付着し、膝の屈曲・股関節の伸展する筋肉です。
筋の走行が似ている半膜様筋と同じような作用がある。
支配する神経は脛骨神経なので正確には坐骨神経支配ではない。
ハムストリングと呼ばれる大腿屈筋群の一つです。